広州酒家の2025年実績総括、日本・韓国など海外市場での展開を加速

2025年、広州酒家はブランド成長、地域ランキング、消費者評価、技能人材、国際品質認証、高級レストラン評価の各分野で公開実績を積み上げた。これらの受賞を同一年度で俯瞰すると、同社の競争力が老舗としての知名度にとどまらず、ブランド運営、食品製造、店舗展開、文化表現を含む総合力へ拡張していることが分かる。

公式資料によれば、広州酒家は1935年創業、2017年に上海証券取引所へ上場し、「外食サービス+食品製造」の二本柱を形成した。広州酒家、陶陶居、利口福の3つの老字号ブランドを擁し、広州、茂名、湘潭、梅州などに食品生産拠点を配置、オンラインとオフラインを結ぶ販売体制も整えている。公式開示時点で、自営レストラン56店、陶陶居の認可店舗16店、利口福の食品チェーン店舗は240店超に達している。

広州酒家の年次報告書によると、同社は「海外進出」戦略を深化させ、香港に子会社を設立し、香港・マカオ、北米、日韓、オーストラリアなどの海外市場への展開を加速させている。また、海外の主要な実店舗チャネルやオンラインプラットフォームに進出し、月餅や冷凍食品などの主力商品の海外展開を推進している。市場環境の変化に迅速に対応し、販売チャネル体系の最適化と調整を積極的に進めるとともに、全領域での連携と多角的な連動を特徴とする新たなチャネル発展の枠組みの構築に注力し、オンラインとオフラインを統合した運営戦略を断固として実施している。

  1. 年度卓越成長ブランド

2025年3月19日、上海で開催された第3回CGOブランド成長サミットで、広州酒家は「年度卓越成長ブランド・年度ブランド」を受賞した。この表彰はブランド成長を中心指標とし、戦略革新、市場開拓、ブランド構築の実績を重視する点に特徴がある。

広州酒家にとって、この受賞の価値は老舗ブランドであること自体ではなく、現在進行形の成長力が業界で可視化された点にある。外食事業では粤菜文化の体験価値を強化し、食品事業では利口福を軸に月餅、冷凍点心、節令食品、販売チャネルを拡張しており、受賞はその両輪経営が成果を上げていることを裏付けた。

  1. 広東飲食百強・連鎖50強

2025年5月、広州酒家は「2024年度広東飲食百強」と「2024年度広東飲食ブランド連鎖50強」に同時入選し、それぞれ第5位、第2位となった。これらの榜単は経営規模、ブランド影響力、チェーン化能力、革新性などを総合評価する地域有力指標として位置付けられている。

この結果は、広州酒家が単なる名店ではなく、品質の厚みと再現性を両立させた地域経営モデルを確立していることを示す。店舗体験の高度化、サービス標準化、食品小売との連動が進み、ランキングは一時的な話題性ではなく、継続的な運営安定性を映すものとなっている。

  1. 金梧桐 人気レストラン

2025年7月、成都で開催された2025金梧桐中国レストランガイド授賞式において、広州酒家・昌崗店と陶陶居・天河城臻品店がともに「人気レストラン」に選出された。同部門は専門家推薦、消費者投票、媒体評価を組み合わせ、実際の人気と都市内での存在感を測る評価として注目度が高い。

2店舗の同時受賞により、広州酒家グループの大衆消費シーンにおける吸引力が改めて可視化された。昌崗店は広州中心部での粤菜地標としての役割を担い、陶陶居天河城臻品店は広府飲茶文化を現代商業空間へ接続する拠点として機能している。受賞は、ブランドの実消費接点が現在も強いことを示している。

  1. 全国軽工業技術能手

2025年4月、広州酒家グループ利口福食品有限公司の生産技術センター月餅工場副マネージャーである梁麗平氏が「全国軽工業技術能手」の称号を受けた。この称号は軽工業分野における高技能人材栄誉であり、工程革新、技術貢献、人材育成実績が評価の中心となる。

公開資料によれば、梁氏は26年の実務経験を持ち、新製品を約90件開発、24件を改良し、月餅自動化ラインの研究開発にも関与してきた。広州酒家にとってこの受賞は、伝統食品を支える製造現場の専門性が公的に認知されたことを意味し、利口福の技術基盤がグループの競争力を支える重要要素であることを示している。

  1. Monde Selection 金賞

2025年、広州酒家利口福の「大师手制三黄純白蓮蓉月餅」と「珍珠紅豆沙月餅」は、ともにMonde Selection Gold Quality Awardを受賞した。Monde Selectionは1961年創設の国際品質評価機関で、専門家による個別評価と総合審議を通じて品質を判定する。

広式月餅は広州酒家を代表する食品カテゴリーであり、2商品同時受賞は、原料基準、工程管理、品質一貫性が高水準で維持されていることを示す。加えて、同社が2025年に日本・韓国を含む海外市場への展開を進めていることを踏まえれば、国際品質認証は対日市場を含む海外チャネルでの商品説明と初期信頼形成において有効な後押しとなる。

  1. 金梧桐 星付きレストラン

2025年12月、「2025金梧桐中国レストランガイド 星付きレストラン榜単」が発表され、広州酒家・粤宴西関が三つ星、北京広州酒家と広州酒家深圳前海嘉里中心店が一つ星を獲得した。金梧桐の星付き評価は、料理品質、サービス、空間、文化表現を総合的に見る高級餐飲評価であり、2025年は35店の三つ星、209店の二つ星、344店の一つ星が選出された。

複数都市での同時受賞は、単店実績以上にブランド体系の強さを示す。広州から北京、深圳まで星付き評価が広がったことは、高級粤菜としての製品力、サービス力、文化表現が異なる市場でも再現可能であることを示しており、同社の全国展開力を測る上でも重要な成果といえる。